• 「うーん...朝?」

    目を開けると朝の日差しが目に飛び込んできた。

    ー!オーキド博士に呼ばれてるんでしょ!?」

    「あっ…ヤバーい…」

    オーキド博士に呼ばれてた…。

    すっかり忘れてたよ。

    だってあの人、あたしのこともたまに忘れるもん。

    なーんて、考えて場合じゃない!!


    遅刻するー!


    「いってきます!」

    「朝ご飯は?」

    「また食べに帰ってくる!」

    慌しい朝だ…。










    ダッシュしていると…道を間違えて草むらの方に。

    「あっ違ッ…」

    ザッと草むらに踏み込んだ。

    その刹那。

    「おーい!」

    誰かに呼び止められた。

    この声は…

    「草むらに入っちゃイカン!野生のポケモンは凶暴じゃからな。襲ってくるかもしれん…」

    オーキド博士だ。

    そんなの分かってるよ!!

    道間違えただけじゃないかYO!

    「こちらもポケモンを持っていれば闘えるのじゃが…。うーん…そうじゃ!わしに着いて来なさい」

    そう言って博士はスタスタと歩き始めた。

    今から貴方の家に向かうところだったのですがねぇ…。
















    研究所に入って目に入った…。

    グリーンが。

    「おーい、ジィさん。何の用なんだ?待ちくたびれたぜ」

    「あぁ…グリーンか。そうか、わしが呼んだんじゃったな」

    ボケが始まったのかしら?もうそんな歳か。

    「おっ?じゃん。何だ、もジィさんに呼ばれたのか?」

    「うん。そうだけど」

    「やっぱ俺達って…幼馴染だし、赤い糸で結ばれて――――――」

    「冗談はほどほどにv」

    ホントに…何の用なのかしら?

    朝ご飯食べてないのよ!

    「わしも昔は有名なポケモントレーナーだった。まぁ、今はこの3匹しか残っとらんがのぅ…。

    そこでだ、この3匹をお前達にやろうと思う。さぁ、。好きなのを選んでくれ」

    「ズルい!俺にもくれよぉ!」

    「慌てるな。お前も好きなのをとれ」

    。先に選んでいいぜ」

    「んー、ありがと」

    どれにしよう…。

    ハッキリ言ってポケモンのことはあまり知らない。

    ん?何か視線を…。

    ガタガタ...

    モンスターボールが揺れてる。

    覗いてみると、中にいたのはフシギダネというポケモン。

    「可愛い!あたし、コレにするv」

    「おぉ、フシギダネか。そいつは元気がいいぞ」

    オーキド博士にフシギダネを貰った。

    「よっし!ニックネームはフッシーに決定☆」

    「じゃ、俺はコレ」

    グリーンは…ヒトカゲを選んだみたい。

    なるほど、草には炎ってわけね…。

    「これで、野生ポケモンが出てきても戦って他の町へ行けるぞ」

    「有難うございます!」

    ペコリとお辞儀し、研究所から出ようとしたとき…

    「待てよ!!せっかくジィさんにポケモン貰ったんだ。…………ちょっと俺の相手してみろ」

    い、イキナリバトル…?

    グリーンが勝負を仕掛けてきた!

    「カゲ〜」

    グリーンのモンスターボールから出てきたのはヒトカゲ。

    「ゆけッフッシー!」

    「素早さは俺のヒトカゲの方が早いぜッ!

    ヒトカゲ、ひっかく攻撃!!」

    「攻撃馬鹿ね。フッシー鳴き声!」

    ヒトカゲの攻撃力が下がった。

    「う、うるさい!もう一度ひっかく!」

    やった!ヒトカゲの攻撃が外れた!

    「よっしvフッシー、体当たり!!」

    「ダネ!」

    「いぇーい!!急所ヒット」

    「ズルいぞ、急所狙いなんて!」

    「ズルくないもーん」

    フシギダネって…可愛いだけじゃなくて強いんだv

    「ヒトカゲ、ひっかく!」

    「あっ、当たった…。フッシー、ひっかく!」

    同じレベルのポケモン…。

    勝負は結構長かった。










    「やりぃ!あたしの勝ち!」

    「くっそー、俺もお前のポケモンにすりゃよかったぜ!」

    勝負に勝ったら賞金もらえるんだ。

    でも175円…安ッ!

    「あたし、旅に出ます。フッシーと一緒に。お母さんには黙って行くつもりなんで、オーキド博士、お母さんに伝えといてください」

    「ウム、分かった。行ってくるがよい」

    「本当ですか!?やったー!」

    「おい、!」

    グリーンに呼び止められた。

    「何?」

    「この世界には8つのジムがあるの、知ってるか?」

    「いや…知らなかった」

    「勝負しようぜ?」

    「何を?」

    「俺とお前、どっちが先に8つのバッジを集め、ポケモンリーグの頂点に立つか…」

    ポケモン…リーグの頂点…。

    「面白そうじゃない。分かった勝負する!」

    「あ、先に立つかじゃ面白くないよな。最終的には俺たち、リーグで戦うんだ。それで、どっちが勝つか…にしないか?」

    「何でもOK!」

    「よし、決まりだな!俺が勝ったら…俺と付き合え!」


    「は!?」


    「拒否権無し!じゃ、俺は早速行くから。またな〜w」

    「あたしも…ココで立ち止まってる場合じゃないや!

    行くよ、フッシー!」

    お母さん、オーキド博士…いってきます!