• 今年もまた…セキエイリーグが始まる。




    バッチを8つ集め、リーグへ向かうトレーナーは数しらず。




    10歳の少年たちが…リーグ挑戦のため旅に出た。






    「キャー!キャー!」

    オーキド研究所の周りには黄色い声。

    「みなさんお見送り有難うー!このオーキドシゲル、必ずマサラの名を知れ渡します!」

    「キャー!頑張れ頑張れシゲルーww」

    そう、黄色い声はシー君見送りのためのもの。

    そんな中、私はシー君を見ていた。

    私がいることに気付いたのか、シー君がコッチへ来る。

    …」



    「どいてどいて!!」



    いきなり飛び出してきたのはサト君。

    見事にシゲルにぶつかった。


    「痛ってー!」

    「痛いのはコッチだ!ん?君はサトシじゃないか。やぁやぁサートシ君」

    「シ、シゲル!?」

    「呼び捨てにしないでくれ。【シゲル君】と呼んでくれよ」



    同い年なんだからこの際いいではないか…。

    そう言いかけた言葉を飲み込んだ。


    「シゲル君」

    「はぃ?」

    「もぅポケモンもらったの?」

    「当たり前さ。僕はオーキド博士の孫だよ?」


    「何もらったの!?」


    「教える義理はないね」

    シー君は得意気にモンスターボールを指の上で回してみせた。

    「じゃ、いってくるね

    いつのまにか私の前に来ていたシー君が言った。

    そして車に乗り込み、旅へ出てしまった。


    誰が運転してるのかしら?




    「シゲル〜〜」

    門の横で嘆いているサト君。

    そこへ、オーキド博士が下りてきた。

    「おや、サトシ君じゃないか」

    「博士ッ!俺のポケモンは!?」

    「ボウヤの?あぁ、確か旅立つトレーナーは4人と聞いていたが…。まぁいい。着いてきなさい」

    そう言われ、サト君は博士に着いて行き、私も着いていくことにした。








    「俺、もう決めてるんです!…ゼニガメ!」

    勢いよくゼニガメが入っているとされるモンスターボールを掴んでなげたが、ゼニガメはいなかった。

    「そやつはもう持って行かれたよ」

    「そんな〜…」

    少し残念がって気を取り戻したあと、残りの2つのボールも同じことをしたが、2つとも入っていなかった。

    「博士!俺にはポケモンないんですか!?」

    「いや〜…いるといえばいるんじゃが」

    「あれ?博士ってこの3匹の他にいましたっけ?」

    あたしが口を開いた。

    「いるんじゃよ。いるんじゃがな…ちとコヤツは問題があってのぅ…」

    言いながらボタンを押すと3つのモンスターボールが置かれている真ん中からもう一つ出てきた。

    「博士、これ出してみてもいいですか?」

    「あぁ、かまわんよ」

    横でサト君が羨ましそうに見ていたがこの際関係なし。


    ボンッ。


    中から出てきたのはなんとピカチュウ。

    「キャw可愛い!」

    ピカチュウを抱き上げて頬を寄せる。

    「ピカピカ」

    スゴク人懐っこそうなピカチュウ。





    …だと思った。





    サトシが抱き上げると…いきなり放電...

    「ギャー!!」

    電撃を食らわないように、私は伏せた(酷)

    「くそー。何でには放電しないんだ?でも、今日からコイツは俺のパートナーだ!」

    「そいつを連れて行くのか!?」

    オーキド博士はずいぶんと驚いている。

    それもそのハズだ…。

    「連れて行きますよ!」

    「サト君、あたしも旅についていっていい?」

    「もちろん!一緒に行こうぜ、!」

    「やったー!」

    念願の旅。

    これから楽しくなりそうw




    こうして少年と少女の旅は始まった。

    目指すは一つ目のバッチ、ニビシティ。